リベラルな覇権主義の利点とは何でしょうか?
このことを考えることは、非常に重要です。
なぜなら、それを理解することによって、私たちはなぜこの道を歩んできたのかが、分かるからです。
リベラル覇権主義が採用された一因は、米国の外交エリートたちが、このことがいかに素晴らしい結果をもたらすかについて、語っていたからです。
まず第一に、地球上のすべての国を自由民主主義に変えれば、基本的に重大な人権侵害はなくなります。
なぜなら、世界は自由民主主義国家だけで構成されることになるため、人権はもはや脅かされないからです。
第二に、さらに重要なことかもしれませんが、民主党と共和党のリベラル派は、民主主義平和理論と呼ばれるものを信じています。
つまり、自由民主主義国家同士は争わないという理論を信じているのです。
民主主義平和理論によって、戦争はなくなり、
核拡散やテロリズムのような問題もなくなる、ということです。
平和と愛とドラッグの、平和な世界になる、ということです。
これほど素晴らしい世界はないということです。
そして最終的に、自由民主主義にとって安全な世界になります。
このことについて説明しましょう。
ご存知のように、自由民主主義の内部には、自由民主主義を嫌う人々が存在します。
わたくしが子供の頃は、アメリカ共産党がそうでした。
もしソビエト連邦という共産主義国家が存在しなければ、アメリカ国内の共産主義者が海外から支援を受ける心配はなくなります。
そうなれば、自由民主主義国の国内にいる共産主義者が、国外の共産主義国と結びつくという問題を改善することができるのです。
これと同じような主張を、ウッドロウ・ウィルソンがしていましたが、ジョージ・ブッシュのような人たちも、同じ主張をしています。
これがリベラル覇権主義の3大メリットです。
これが、アメリカのイメージ通りに世界を作り変えようという政策、つまり、主に自由民主主義を広めようという政策に人々を駆り立てたのです。
※続き
⑥何が、リベラル覇権主義を推し進めたのか?
→日本語訳
この訳に基づいて製作された動画はこちらです(関連写真も入れているので理解の一助になります)。
※この講演は、下記の著作の内容に基づいています。
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